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中間調査日程 今村  旭。青沼 義信
10月13日(日) 羽田空港〜関西空港〜カトマンドゥ空港
10月14日(月) カトマンドゥ空港〜ヴァイラワ空港〜ルンビニ 日本大使館訪問予定だったがダサイン祭りのため休館。訪問後日とする。
ネパール語の勉強のためカトマンドゥに来ている佐藤冨美子会員、大学が休みのジャンモさんも同行する事になり、総勢5人の中間調査の旅となった。シリ・アディアリ小学校校舎視察。シリ・スンディー小学校校舎建築現場視察。マホマディア小学校校舎視察。ガーデンレストランにて2村長、6小学校校長と懇談、意見交換。佐藤冨美子会員の友人市原さんよりルンビニにて急病との連絡あり、滞在のゲストハウスに今村副会長携帯の救急薬品を持参見舞う。
10月15日(火) マホマディア小学校授業視察。急病の市原さん急遽帰国のためバイラワ空港まで送る。シリ・ヤナトラハ・スクール校舎視察。シリ・グルワニマイ小学校校舎視察。シリ・マズワニ小学校、シリ・マズワニ中学校校舎視察。マズワニ村医療保健センター建築現場視察。シリ・ルンビニ小学校校舎視察。シリ・シリ・ラム小学校訪問(校庭にて祭り行事中。
10月16日(水) ルンビニ〜タンセン。タンセン市内散策(ダサイン祭り中のため全校休校)
10月17日(木) セン小学校校長ミンバハドウ・ケシ先生から昼食の招待を受け自宅訪問。タンセンのレストランにて支援4校校長と会食懇談、意見交換を行なう。
10月18日(金) タンセン〜バイラワ〜カトマンドゥ。在ネパール日本大使館訪問、鳥取寛二等書記官と面談。日本語学校訪問。バザー用民芸品購入。
10月19日(土) カトマンドゥ〜。バクタプル散策。中古自動車販売店2ヶ所訪問、移動図書車について調査。バザー用民芸品購入。夕食の後カトマンドゥ空港へ、帰国の途に。
10月20日(日) 〜関空〜羽田。今回の中間調査にカトマンドゥでネパール語を勉強している会員の佐藤冨美子さん、ラマさんの妹さんで医科大学生のジャンもさんが同行されましたが、佐藤さんはネパールに来てわずか1ヶ月にも拘らず私たちに通訳も出来、特にバザー用品購入では品物の見立てから値段の交渉までをやってもらい、非常に助かりました。又ジャンモさんは、医科大学卒業後ルンビニで医療活動をする事にしている(ラマ兄さんとの約束だそうです)ので、ダサイン祭りの休みを利用してルンビニを見ておきたいとの事で、ルンビニにとっては勿論の事、会にとっても心強い事と思いました。
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中間調査調査内容報告書
10月14日(月)12日からダサイン祭りが始まり、ほとんどの学校が休校のため校舎視察のみとなった。
シリ・スンディー小学校建築現場視察:計画一部変更:3教室1棟、職員室1棟共建築規模は計画通りであったが、職員室の建築位置が道路側から教室の向側と変更された。(下図参照)

 
今後の工事日程:
   10月14日現在・ 外壁、屋根工事完了 完成度80%とみられる
   12月末・  内、外装セメント工事・窓枠・ペイント工事完了
   1月中旬・ 手直し・完成
  建設予算:
   現在の見込みでは余程のことがない限り1404千円以内に収まると思われる。

建設中のスンディ小学校 スンディ初学校の児童達
ガーデンレストランにて2村長6小学校校長と懇談、会食 アディアリ小学校2002年3月完成
村長・学校長との懇談(於 ガーデンレストラン):
村長・学校長出席者:
マズワニ村村長  スグリブ・プラサド
サクロウン・パカリ村村長  ビンディアチャル・ヤドウ
シリ・グルワニマイ小学校校長  バッデソ・プラサードパル
シリ・マズワニ小学校校長  ムキヤ・ラム・チョウダリ
シリ・ルンビニ小学校校長  クリシュナ・パサード・パンタ・
シリ・アディアリ小学校校長  モホン・プラサード・ヤドウ
シリ・シリ・ラム小学校校長  ハリラム・ティルパティ
シリ・スンディ小学校校長  ソマイ・プラサード・ダオル
ネパール・ミカの会出席者:今村 旭副会長、青沼義信、佐藤冨美子、ヌルブ・ラマ、ヌルブ・ジャンモ

ルンビニ教員研修について:「教員の研修については以前より必要性を感じていたが、その機会が無かったので実現できるのであれば非常に有難い」と異口同音に賛同の意向であった。但し、教員数が十分でないので長期間は不可能。1週間ぐらいが限度との事であった。

移動図書館について:趣旨及びシステムを説明し、導入の可否を聞いたところ、
・ 図書に親しむためには良い事だ
・ 利用者はいると思うがシステムを理解できるか心配
・ 文字の少ない簡単な絵本程度が良いと思うなどの意見が出た。
尚、ラマ氏が調査した車両の結果を下記する。
ワゴン車(ハイエースクラス):
現地購入:新車  韓国製 約300万円、  日本製 約600万円
     中古  トヨタハイエース(117500km走行)Rs250万  \400万
         ランドローバー(104700km走行)Rs110万 ¥180万
         インド製 軽 (109863km走行)Rs55万 ¥90万
    (中古車は10月19日の調査によるもの)中古車輸入は排ガス規制が厳しくなり3年前から禁止された
ドライバー:月契約の場合  月額1万円位。年間24回で契約した場合  年間8万円位。自動車保険:自賠責保険の制度は無い。任意保険有り(詳細はラマ氏調査)* 車両価格があまりに高過ぎる事、保管場所などで問題点があり検討事項としたい。

・生徒数の推移について:
 支援をはじめて7年になり、今後の活動をより充実したものとするため現在東京都にNPO登録を申請しているが、現在までの成果を判断する資料の一つとして生徒数の増減推移を見たいので、学年別・男女別人員推移を学校ごとに調査したいが資料はあるか?に対し、各校とも資料はあるので後日ラマ氏宛提出する事になった。

・要望事項について:各学校からの要望事項は次の通りであった。
■シリ・アディアリ小学校:机、椅子の整備  ・窓の扉取り付け  ・フェンスの整備
■シリ・ルンビニ小学校:机、椅子の整備  ・窓の扉取り付け  ・井戸ポンプ(ポンプ盗難)
■シリ・マズワニ小学校:フェンスの整備  ・グランドの整備(水たまり箇所の整備)
■シリ・シリ・ラム小学校:机、椅子の整備  ・井戸(以前4箇所ぐらい掘ったが良い水が出ない)
■シリ・グルワニマイ小学校:扇風機の取り付け(現在1教室設置済み)  ・井戸の設置
■シリ・スンディー校:机、椅子の整備  ・職員室の机、椅子、書庫整備  ・井戸、フェンス整備
■村長、校長より:各学校に救急箱を置きたい。(20年ぐらい前ユニセフが救急箱を支給してくれたが2年しか続かなかった)

・ミカの会仕様民芸品生産の件:
1. 草かご  2.竹のうちわ (現物見せてくれる事になったが間に合わなかった)
作る事は出来ると思うが、家庭で使用のためにしか作っていないので、生産数や売値など見当がつかないとの事であった。次回訪問の際再検討すべきと思われる。

・次期建設支援校候補:当地区での支援要請は無かった。

10月15日(火)
マホマディア小学校訪問:イスラム教系学校のためダサイン祭りでの休校はしていなかった。授業生徒数は男子10名、女子6名と訪れるたびに少なくなっている。転校だけが原因なのか!!.井戸ポンプ盗難の跡を見ると「貧しさが心にまで」と、やりきれなくなった。
シリ・ヤナトラハ・スクール訪問:校舎視察だけしか出来なかった。3月の開校式訪問時に植樹した木々は雨で流されたりで3本だけになっていた。しかし、3本は回りを防御し保護していた。
シリ・グルワニマイ小学校訪問:校舎視察のみであった。 教室扇風機1台確認。
シリ・マズワニ小学校・中学校訪問:フェンスの破損が目立った。中学校の井戸ポンプ盗難。左側トイレつまっていて使用できず。(使い方を知らないためらしい)
マズワニ村医療保健センター建築現場視察:窓、ドアー、内装、外装、電気共未完成で今年度中の竣工は難しいようである。しかし一番奥の部屋は未完成ながら医療指導などに使い始めたとの事であり、今後の工事進捗状況を見ながら支援内容を検討すべきと思われる。
シリ・ルンビニ小学校訪問:フェンスの柱が倒れたり、有刺鉄線が破られたりの破損が目立った。井戸ポンプの盗難は非常に残念。
シリ・シリ・ラム小学校訪問:校庭でダサイン祭りの野外演劇?が行なわれており、又食べ物などの露天も出て歩けないぐらいの賑やかさであった。昨夜お会いしたパカリ村の村長も居て、バナナをご馳走になったりネパールの祭りを楽しませていただいた。人ごみの中で生徒に親しみの目で「ナマステ」と挨拶された時はとても嬉しかった。独自に建築中の中学校校舎は予算不足のため窓・内外装等の工事を残して中断しているとのことである。

 
マズワニ中学校 ヤナトラハ小学校

蛍の鑑賞:今回も蛍の木を見る事が出来た。ラマさんの調査?によりルンビニ公園にも多数見られるとの事で案内していただいたが、蛍の数は以前ほどではないものの20本近くの木に見る事が出来た。月が明るすぎ、写真に撮る事が出来なかったのが残念でした。

10月16日(水) ルンビニよりタンセンに移動

10月17日(木) ミカの会が支援しているルンビニ地区学校生徒の教育レベルの向上を計る事を目的として、先生の研修を計画しているが、は先生のセン小学校校長先生から昼食の招待があり、自宅に伺い奥様の手料理(私たちのために辛さを調整したネパール食事)を頂いたがその際つぎの意見交換をした。

ルンビニ教員研修についての受入について:
ミカの会が支援しているルンビニ地区学校生徒の教育レベルの向上を計る事を目的とした、タンセンでのルンビニ地区の教員研修計画についての意見を求めたところ、セン小学校にはネパール語・数学・科学・英語の4教科について教員を研修できる先生が4人居るので全面的に協力するむね快諾を得た。
実施についての具体的事項については今後検討していく事とするが、セン小学校校長が2年後定年となるので、それまでに軌道に乗せたいとところです。

パソコンの援助要請について:
私立学校に負けない授業内容にするためパソコンを1台導入したが、1台だけでは十分な授業にならず、あと2台導入したい。
中古でも良いので1台だけでも援助してもらえるなら有難い。 との援助要請があり、帰国後会に計るむねを話した。
中古パソコンは1台6万円位だろうとラマ氏の言でした。
学校への立ち寄り要請について:
ミカの会がタンセンへ来ても以前のように学校へ寄ってくれないのは、何か不都合な事でもあったのか?と生徒から聞かれた事があり、生徒も待っているので次回は是非学校に寄ってもらいたい、との要請があった。

タンセンのレストランにてタンセンでの支援校4校長と会食懇談意見交換を行なった:
  学校出席者:
トリブヴァン大学学長チョレイショウル・シャルマ先生
シリナガル・サイエンス校校長ディレン・スゥレスタ先生
セン小学校校長ミンバハドウ・ケシ先生
モホン女子校校長ディエブ・プサド・バズラチャリア先生
  ネパール・ミカの会出席者:今村 旭副会長、青沼義信、佐藤冨美子、ヌルブ・ラマ、ヌルブ・ジャンモ

図書ほか支援品リストアップについて:
トリブヴァン大学、シリナガル・サイエンス校では実験用具、特にビーカー・フラスコ・試験管などのガラス器具、試薬などの薬品、顕微鏡等が不足していることを強調し、トリブヴァン大学学長は昨年の中間調査の際学生をカトマンドゥまで連れて行って購入してもらった実験器具について、学生共々非常に感謝しているとのことであった。今後図書予算の内から実験器具購入費を捻出する事も考える必要があるか?と感じた。尚、シリナガル・サイエンス校へは、今村副会長が次回訪問の際実験器具のプレゼントを約束された。支援図書については各学校とも具体的な支援要請は無かったので、後日例年の通り図書名などをラマ氏あて提出されるよう要請した。モホン女子校校長は従来どおりの支援を継続することで、特に新たな支援要請は無かった。

タンセンの4名の校長先生と懇談 ダサイン祭
プルトールで カトマンドゥの日本語学校

10月18日(金)
タンセンよりバイラワ経由にてカトマンドゥ着後、電話にて在ネパール日本大使館への訪問を申し込み、前回お会いした佐藤書記官が出張のため鳥取寛二等書記官と面談。鳥取書記官は農業関係専門の上、私たちの突然の訪問のため、以前提出してある当会の資料を見ておらず、会の活動についての説明から始めなければならず面談は1時間近くに及んだ。
マオイストについて:マオイストの動きが度々あるので慢性化してしまい最近はあまり驚かなくなってしまったと、いささか危機感希薄気味な話は意外であった。
移動図書館の車両調達について:中古車輸入は禁止となったのでネパール国内での調達しかないが、もし輸入出来たとしても陸送にはインド経由になり、到着までに主要部品はほとんど盗まれ、着いた時には車としての機能はほとんど無くなっている事が多くコンテナを使わなければならないので、輸送コストが膨大になってしまう。
大使館でも車を使っており、耐用年数がくると廃車になるが、タイミングが合えばその車を払い下げてもらうと言う事も視野に入れては?との話もあった。
日本語学校訪問:ダサイン祭りのため休校中であった。気のせいか以前訪問した時よりきれいになっているようで、ラマさん校長のせいかな?と思った次第です。日本から持参の絵本の一部は翻訳してあり、今後も続けてもらおうと思いましたが、受講生のほとんどが職業を持っており、翻訳して書き込む時間的余裕が無いのが現状と聞き、はかどらないのも無理がないと納得し、今後の方法を考えなければと思った。
授業用テレビについて:
ラマ校長は「今後授業用テレビをもう1台入れたいと思っている」との意向を漏らしていた事を報告します。

10月19日(土) 
中古自動車販売店3店訪問したが内1店は休業中で、2店で移動図書館として使えそうな車両について価額を調査した。調査結果は前記「移動図書館について」で報告済みにつき記載は省略する。

反省点:今後の中間調査日程はダサイン祭り期間は避けるべきであると思量する。                             
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